才能がほしい
『蜜蜂と遠雷』観ました。
音楽の映画は観ていて気分良くなるし感動するし本当にいいものですね。
『羊と鋼の森』も情景と音楽が綺麗で素敵だったんですけど、『蜜蜂と遠雷』も綺麗で感動しました。
2次予選の『春と修羅』とカデンツァ(即行演奏のこと)のシーンがとても好きでした。
それぞれの性格とか背景とか葛藤を詰め込んで表現しきる緊張感と凄さが伝わってきて最高。
松坂桃李演じる最年長既婚者子持ちの明石の『春と修羅』が明石の暮らしや想いが丁寧に曲に輪郭を与え、膨らみを持たせ優しさで包むような本当に温かくて気持ちの良い演奏で。
子供の頃の幸せな記憶とか、布団にくるまってほっと一息つくリラックスした一瞬を思い起こさせる演奏。
めちゃめちゃ好き。
マサル、塵、亜夜の天才&才能しかない&ひたすら努力家みたいな3人の演奏も、心からピアノを弾きたくなるような音色と演技。
絶対こんなに弾けたら楽しい。
マサルの完璧さだけを脱した重厚感とドラマティックな演奏も好きだし、塵のひたむきでまっすぐに音楽を楽しむところは羨ましくなるほどだし、亜夜の迷いと覚悟を行ったり来たりしながら本番でめちゃくちゃ良い演奏するしその場で考えた本当の即行するし練習で辛辣なこと言われても過去を塗り替えるように踏み出すところとかカッコよかったです。
直木賞と本屋大賞のW受賞した作品で、上下巻に分かれてるのが読むの大変だろうと読めなかったんです。
言葉で演奏を表現するって、どんな感じだったのか読んでみたいなと思いました。
私が考え付かないような語彙と表現だらけだろうなー。すごい。
明石のが読みたいです。
映画を観ると感性が刺激されていいですね。
何も持ってない自分でも、生み出せるんじゃないかとワクワクするような感覚になります。
映画に出た表現、観た感想、聴いた音楽がどこかで考えに繋がるか楽しみです。